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広大な敷地への電力供給|既存設備の増設改造・建柱・架空配線までトータル対応

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事例紹介

電気工事

2025.12.8

広大な敷地への電力供給|既存設備の増設改造・建柱・架空配線までトータル対応

今回は、新設される農事用ハウス(農業用温室)へ電気を供給するための「増設工事」の事例をご紹介します。 電源元となる既存のキュービクルから離れた場所にあるハウスまで、どのように電気を送るか。 キュービクル内部の改造から、電柱を建てて空中に電線を這わせる「架空配線(がくうはいせん)」工事まで、インフラ構築の全工程を三氣が一貫して担当させていただきました。

 

 

1. 施工対象(現場状況)

今回の現場は、広大な敷地内に建設中の農事用ハウスです。 ここに電気を通すため、遠く離れた母屋側の既存キュービクルから電源を引いてくる計画を立てました。

 

 

2. 既存キュービクルの改造(増設工事)

まずは電源元となる既設キュービクルの能力をアップさせる工事です。

 

既存のキュービクル内に、新しい設備へ電気を分岐させるための「高圧母線」を接続しています。 単にケーブルを繋ぐだけでなく、安全かつ確実に電力を分配するための重要な接続作業です。

 

負荷が増えることに伴い、電力品質(力率)を改善するための「進相コンデンサ」も増設しました。 筐体を丸ごと入れ替えるのではなく、既存の盤内スペースを有効活用して機器を追加することで、コストを抑えつつ必要な能力を確保します。

 

 

3. 土木・埋設工事

屋外の配線ルートには、ケーブルの分岐やメンテナンスに使用する「ハンドホール(コンクリート製の升)」を設置します。 電気工事だけでなく、こうした土木作業も自社で一括して管理・施工できるのが私たちの強みです。

 

 

4. 建柱工事(電柱の設置)

電源元からハウスまでの距離が長いため、今回は「架空配線(空中に電線を架ける)」方式を採用しました。そのための電柱を建てていきます。

 

建柱車(穴掘建柱車)を使用し、地面を掘削して新しいコンクリート柱を吊り込みます。

 

垂直を確認しながら慎重に埋設します。地盤をしっかりと固め、風雨に耐えうる強固な支持柱を構築しました。

 

 

5. 架空配線工事

電柱が建ったら、高所作業車を使って電線を架け渡していきます(延線作業)。 広い空の下、複数の作業車が連携して行う大規模な工事となりました。

 

ピンと張られた電線が、青空に美しくラインを描きます。 たるみ(弛度)を適切に調整し、断線や接触事故がないよう、安全基準に則って施工します。

 

 

6. 完成(分電盤設置)

電線の終着点であるハウス脇に、屋外用の自立型分電盤を設置しました。 ここへ先ほどの架空線を引き込み、ハウス内へ電気を供給します。 何もない敷地に電気が通り、設備の稼働準備が整いました。

 

 

まとめ:

今回は、盤内の細かな改造から、ダイナミックな屋外配線工事まで、電気設備の「内と外」すべてを行いました。 三氣では、工場内の更新だけでなく、こうした「離れた場所へ電気を送りたい」「農事用設備の電気工事を頼みたい」といったご相談にも対応可能です。 敷地が広くても、難所があっても、最適なルートと工法をご提案いたします。

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