最終更新日 2022年8月18日

①自動制御

制御とは、ある目的に適合するように制御対象に所要の操作を加えることです。例えば、壁に備えられた照明器具のスイッチを人間が押して点灯させることは制御といえます。こうした人間が直接操作する制御を手動制御といいます。同じ照明器具でも暗くなると自動点灯する門灯や、人が近づくと点灯する防犯灯は最初に設定しておけば、指定した条件が整うと自動的に点灯します。こうした制御は自動制御といいます。自動制御には様々な種類がありますが、主に使われているのがシーケンス制御とフィードバック制御です。

シーケンス制御とは、あらかじめ定められた順序、または論理に従って制御の各段階を逐次進めていく制御とされています。洗濯機が一連の作業を順番に進めていくような制御や、交通信号機のランプ一定時間で切り替わっていくような制御がシーケンス制御です。

フィードバック制御とは、フィードバックによって制御量を目標値と比較してそれらを一致させるように操作量を生成する制御とされています。例えば、エアコンは室温を設定温度に近づけるために室温を測定し、その設定値をフィードバックとして目標値である設定温度と比較して、モータなどの制御量を決めます。そうした制御がフィードバック制御です。実際には、目標値と測定値との差が大きい場合にはモータの制御量を大きくして差が小さくなると制御量を小さくするといった制御が行われます。結果として、フィードバック制御は制御内容の質を向上させることができるのです。また、フィードバック制御は多くの場合、シーケンス制御と組み合わせて使われます。自動化がシーケンス制御によって行われ、制御の質を向上させたい部分にはフィードバック制御が採用されます。

②シーケンス制御

シーケンス制御の実際のシステムは、命令用装置・制御用装置・検出用装置・制御対象・電源用装置・表示警報用装置によって構成されます。

命令用装置は操作者が制御システムの始動や停止などの命令を与える装置であり押しボタンスイッチなど各種の命令用スイッチが用いられます。検出用装置は、制御対象の動作状態を検出する装置であり、位置を検出するリミットスイッチや温度を検出する温度スイッチといった検出用スイッチが用いられます。これらの命令用スイッチと検出用スイッチ空の信号を受けて、制御用装置が制御対象に直接的に働きかけて動作させます。制御用装置がシーケンス制御の中枢であり、この部分もスイッチの組み合わせで構成されています。電源用装置は、制御システムや制御対象を動作させる電力を供給させる装置であり、表示警報装置は、制御対象び状態や以上を操作者に知らせる装置となります。

シーケンス制御システムではさまざまなスイッチが使われていますがその中枢ともいえる制御用装置に使われるスイッチの種類によってシーケンス制御を分類することができます。一般的には有接点式、無接点式、プログラム式の三種類に分類されます。

有接点式シーケンス制御→接点とは機械的に動作して電気回路を開閉するスイッチのことで機械的接点ともいいます。有接点式シーケンス制御の制御用装置では、こうした機械式接点備えた電磁リレーで制御回路が構成されます。電気の分野におけるリレーとは、電気信号によって動作させることのできるスイッチのことで、電磁リレーでは電磁石を利用して接点の開閉を行います。電磁リレーはメカニカルリレーや有接点リレーともいい、単にリレーということも多いです。そのため有接点式シーケンス制御は、有接点リレーシーケンス制御や、*単にリレーシーケンス制御ともいいます。
            
無接点式シーケンス制御→無接点式シーケンスの制御装置では、トランジスタなどの半導体素子のスイッチング作用を利用して制御回路を構成しています。機械的な接点を使用しないため、無接点式と言われています。こうした電子回路によるリレーは、半導体リレーや無接点リレーともいうため、無接点式シーケンス制御は、半導体リレーシーケンス制御や無接点式リレーシーケンス制御とも言われています。
           
プログラム式シーケンス制御→マイクロコンピュータ式シーケンス制御ともいい、コンピュータのプログラムによって制御回路が構成されています。工場の生産ラインのような場合は、プログラマブルコントローラまたは、プログラマブルロジックコントローラと呼ばれる専用のマイクロコンピュータが使用されます。
              

③電気の基礎知識

電気回路とオームの法則について電気とはエネルギー形態の一つです。電気エネルギーを利用するためには、電流が流れる経路が必要です。こうした経路を電気回路や単に回路といいます。回路は電源と負荷で構成されています。負荷とは実際に仕事をする部分のことで、電気エネルギーを他の形態のエネルギーに変換する装置といえます。電球であれば電気エネルギーを光エネルギーに変換し、モータであれば電気エネルギーを運動エネルギーに変換します。回路を流れる電流の大きさは、電源の電圧と負荷の電気抵抗で決まります。電気抵抗は単に抵抗ということも多く、電流の流れにくさを示します。抵抗が大きいほど、つまり電流が流れにくいほど電流が小さくなります。逆に抵抗が小さいほど電流が大きくなります。電流の単位には【A】アンペア、抵抗の単位には【Ω】オームが使われます。この電圧、電流、抵抗の関係を示したものがオームの法則と言われています。

手動制御とスイッチについて

例えば、乾電池と電球を接続した回路の途中に制御用装置としてスイッチを配置すると手動制御が行えるようになります。それにより点灯と消灯を容易に操作できるようになります。このようなスイッチには機械式接点が用いられます。スイッチがOFFの状態では接点を  開いていて回路が成立しないので電球が点灯しません。このように接点が開いている   状態を開路といいます。スイッチをONにすると、接点が閉じて回路が成立するので電球が点灯します。このように接点が閉じている状態を閉路といいます。

回路図と図記号について

電気回路の内容を示す際には、構成する要素を記号化した電気回路図が一般的に使われ  ています。使用する記号は電気用図記号としてJISで定められています。電気用図記号  は回路図記号や図記号、またシンボルともいいます。回路図の線は接続線といいますが、実際の配線と回路図の接続線は別物だと考えた方が  いいと言われています。接続線は回路を構成する要素の電気的なつながり方を説明して  いるだけのものだからです。リレーシーケンス制御では、制御の動作や機能を中心にして回路を示したシーケンス図という図が用いられます。シーケンス図では各要素の相互の関連が示されているので制御の動作を順番を追って把握しやすくなっています。

直流と交流について

電流には直流と交流があります。直流とは、流れる方向と電圧が一定の電圧・電流のことで代表的な直流の電源が電池です。交流とは、流れる方向と電圧が周期的に変化する電圧・電流のことで狭義の交流は横軸を時間、縦軸を電圧にするとサインカーブ(正弦曲線)を描きます。サインカーブの山と谷のセットをサイクルといい、1サイクルに要する時間を周期といいます。1秒間のサイクルの回数を周波数といい、単位には【Hz】ヘルツが使われ  ます。家庭などに供給されている商用電源が代表的な交流です。100Vか200Vが一般的で、50Hzの地域と60Hzの地域があります。同じ電圧と周波数の3組の交流を周期が1/3ずつずれた状態でまとまったものが三相交流です。そもそも三相交流は別々に作られた3組の交流をまとめたわけではなく、三相交流 発電機で作られます。家庭に供給されている交流は、三相交流の各相がばらばらにされた もので、単相交流といいます。

三相交流は単相交流より効率よく送電できるというメリットがあるうえ、発電機の回転  によって作られた電気なので、モータを回転させることに適しています。そのため、大出力が求められる工場などへは、三相交流が供給されることが多いです。

直列接続と並列接続について

電気回路を構成するつなぎ方の基本になるのは、直列接続と並列接続です。直列接続は数珠つなぎに要素を接続していくつなぎ方で、電流は一本の流れになります。負荷を直列接続すると、それぞれの要素が電圧を分け合うことになります。電気回路を構成する各要素には、製造者が保証する出力の限度や製造者が指定する電圧・電流などの値が示されています。これらを総称して定格といいます。シーケンス制御の回路では、定格の電圧が得られなくなるため複数の負荷を直列に接続  することは基本的 にありません。負荷は必ず並列接続されます。一方、接点は直列接続しても並列接続しても問題ありません。

電磁石について

リレーシーケンス制御で使われる電磁波リレーは、電磁石を応用した装置です。コイルに電流を流すと電磁石になります。コイルに鉄心を入れると、さらに磁力を強くすることができます。磁石には、N極とS極があり異なる極同士には吸引力が働き、同じ極同士には反発力が働きます。またどちらの極も鉄を吸引します。電磁石では、コイルの巻き方と電流が流  れる方向で極が決まりますが、リレーシーケンス制御を考える上では極を意識する必要  はありません。重要なのは、電磁石は鉄を吸引できるということです。こうした鉄を吸引する力で、電磁リレーは接点を動作させているからです。コイルに電流を流して電磁石にすることを励磁といいます。また、電磁石の電流を停止  して磁力をなくすことを消磁といいます。

④接点の種類

 シーケンス制御は命令用装置・制御用装置・検出用装置のスイッチが組み合わされること によりで、自動制御が実現されています。有接点式シーケンス制御であるリレーシーケンス制御では、その中枢である制御装置に接点を備えた電磁リレーが使用されます。また、命令用装置に用いられる命令用スイッチや検出用装置に用いられる検出用スイッチもそれぞれの接点を備えています。接点は正式には開閉接点といい、メーク接点・ブレーク接点・切替接点の3種類に大別されます。

メーク接点・ブレーク接点・切換接点について

接点の状態は、動作っと復帰という用語で表現します。スイッチが操作された時の接点の状態を動作といい、動作以前の状態に戻すことを復帰といいます。メーク接点は、復帰状態で開路であり、動作すると閉路する接点です。つまり、スイッチを操作していない状態では接点がOFFであり、操作するとONになります。ONの状態を作る(make)ことになるため、メーク接点といいます。ドイツ語の働く(arbeit)を略してa接点ともいわれます。通常は開路している接点であるため常開接点ともいい、英語で表現するとnormallyopenになるため、その頭文字をとってNO接点ともいいます。

ブレーク接点は、復帰状態では閉路であり、動作すると開路する接点です。つまりスイッチを操作していない状態では接点がONであり、操作するとOFFになります。ONの状態を壊す(break)ことになるため、ブレーク接点といい、略してb接点といいます。通常は閉路しているため常閉接点ともいい、その英語であるnormally closedからNC接点ともいいます。切換接点は、メーク接点とブレーク接点を組み合わせた接点のことです。電流が流れる経路を切り換える(cheange over)ことができるため、略してc接点といいます。トランスファ接点ともいわれます。
  

スイッチの極と投

メーク接点やブレーク接点のように、1つの接点を備えたスイッチは単投型スイッチと  いい、切換接点のように2つの接点を備えたスイッチは双投形スイッチといいます。英語ではスイッチをONにする操作を【throw】で表現することがあるため、【投】という用語が使われます。またスイッチには、複数の接点を備えていて、1度の操作で複数の開路を同時に制御で  きるものもあります。スイッチが制御できる回路の数は【極】という用語で表現されます。 

制御できる回路の数が1の場合は1極形スイッチまたは単極形スイッチといい、2回路の場合は2極形スイッチまたは双極形スイッチといいます。3回路以上の場合は、3極形スイッチや4極形スイッチというように数字で表現されま  す。図記号では、連動を意味する破線によって複数の接点が接続されます。
こうした極の数を極数といいます。極と投の双方を示したい場合は、1極単投形スイッチ(単極単投形スイッチ)、1極双投形スイッチ(単極双投形スイッチ)、2極単投形スイッチ(双極単投形スイッ  チ)、2極双投形スイッチ(双極双投形スイッチ)と表現します。
  

⑤手動操作自動復帰形接点

シーケンス制御の命令用装置としてもっとも使われているのが、手動操作自動復帰形接点を備えたスイッチです。手動で操作している間だけ接点が動作し、操作をやめると自動的に接点が復帰します。手動操作自動復帰形接点を備えた代表的なスイッチが押しボタンスイッチです。

押しボタンスイッチの構造

押しボタンスイッチは、操作機構部と接点機構部で構成されています。操作機構部はコンタクトブロックともいい、実際に指で操作するボタンとその動きを接点機構部に伝えるボタン軸、これらを支持するボタン台で構成されています。ボタン軸に備えられた復帰ばねとボタン台によって、ボタンの位置が保持されています。接点機構部は、ケース内に位置を動かすことできない2個1組の固定接点と、移動することができる可動接点が収められています。

両側の固定接点は、それぞれ配線を接続する端子につながれています。可動接点はボタン軸につながっていて、接点機構部の復帰ばねによって固定接点とは離れた位置に保持されています。ボタン操作をしていない復帰状態では、2つの固定接点が離れているので端子間を電流が流れない開路の状態になっています。ボタンを押すと、可動接点が移動して固定接点に接触します。これにより2つの固定接点が可動接点でつながれるため端子間を電流が流れることができる閉路の状態になります。

これが動作状態であり、復帰ばねは圧縮されています。ボタンから指を離すと、復帰ばねの力で可動接点が元の位置に戻るため開路状態になります。ブレーク接点の押しボタンスイッチの場合も操作機構部の構造は共通で接点機構部の固定接点の位置が異なります。可動接点は、復帰ばねの力で固定接点に押し付けられているため、ボタンを操作していない復帰状態では閉路の状態になっています。

切換接点の押しボタンスイッチの場合は、接点機構部にメーク接点用の固定接点とブレーク接点用の固定接点があります。ボタンを操作していない復帰状態では、可動接点がブレーク接点用の固定接点に押し付けられていて、メーク接点用の固定接点とは離れているため、メーク接点が開路、ブレーク接点が閉路の状態になっています。ボタンを押すと可動接点が移動し、メーク接点が閉路、ブレーク接点が回路の状態になります。

⑥押しボタンスイッチの基本回路

実際のシーケンス制御の回路において、メーク接点・ブレーク接点・切換接点という3種類の接点がどのように作用するかは、回路がシンプルであるほどわかりやすいです。 ここでは電源・負荷・接点というもっとも御シンプルな構成の制御回路で、接点の作用を説明します。電源には直流電源である電池、負荷にはシーケンス制御で使われる表示灯(電球)を使用し、手動操作自動復帰形接点を備えた押しボタンスイッチで制御しています。

接点には各種機能を備えたものや操作方法が異なるものがあります。シーケンス制御では数多くの接点が使用されるため、回路図などではその違いを明確にし ておいた方がいいので接点の図記号に操作方法などを示す記号を加えることが多いです。
 

接点のON信号とOFF信号

シーケンス制御はスイッチの組み合わせによって制御が実現されます。これはスイッチが発するON信号とOFF信号という2種類の信号を用いて制御を行っていると考えられます。リレーシーケンス制御の場合、スイッチは基本的に接点であり接点がON信号とOFF信号を発します。例えば、メーク接点の押しボタンスイッチであればボタンを押すとON信号が発せられ、ボタンを戻すとOFF信号が発せられることになります。実際の制御回路では、複数の入力信号によって出力信号が決まったり、信号が何段階にも伝えられたりしますが、シンプルな回路の場合は入力信号がそのまま出力に直結することになります。
  

押しボタンスイッチのメーク接点回路

メーク接点回路では、スイッチを操作していない状態(復帰状態)では接点が開路しているので、表示灯は点灯していません。ボタンを押して動作状態にすると接点が閉路するので回路が成立して、表示灯が点灯します。ボタンを押すという操作は、この回路にON信号を与えたと考えることができます。ボタンを戻して接点を復帰させれば、表示灯は消灯します。
  

押しボタンスイッチのブレーク接点回路

ブレーク接点回路の場合、スイッチを操作していない状態(復帰状態)では接点が閉路  しているので、回路が成立し、表示灯が点灯しています。ボタンを押して動作状態にす  ると、接点が開路するので電流が流れなくなり、表示灯が消灯します。ボタンを押すという操作は、この回路にOFF信号を与えることができます。ボタンを戻して接点を復帰させれば、表示灯は点灯します。

⑦電磁操作自動復帰形接点

有接点式シーケンス制御の制御用装置は、おもに電磁リレーが使われます。電磁リレーとは、電磁石を利用して接点の開閉を行う装置のことです。一般的な電磁リレーの接点を電磁操作自動復帰形接点といいます。電磁石として作用するコイルに電流が流れている間だけ接点が動作し、電流が停止すると自動的に接点が復帰します。各種構造の電磁リレーがありますが、ここでは多用されている構造のものを例にして動作を説明します。

電磁リレーの構造

電磁リレーは、電磁石部と接点機構部で構成されています。電磁石部は、鉄心とコイルで構成されていて、コイルに電流を流すための端子が備えられています。接点機構部は、位置を動かせない固定接点と移動できる可動接点で構成されています。可動接点は、支点を中心に回転できる可動鉄片に取り付けられていてコイルに電流が流れていない消磁の状態では、復帰ばねの力で可動接点は固定接点とは離れた位置に保持されています。それぞれの接点は、配線を接続する端子につながれています。こうした構造の電磁リレーをヒンジ形電磁リレーといいます。

コイルに電流が流れていない復帰状態では、可動接点と固定接点が離れているので接点の端子間を電流が流れることができない開路の状態になっています。コイルに電流を流すと、コイルが電磁石になり(励磁され)、その磁力で鉄片を引き寄せます。この鉄片の移動によって可動接点と固定接点が接触し、接点の端子間を電流が流れることができる閉路の状態になります。

これが動作状態であり、復帰ばねは伸ばされています。コイルの電流を止めると電磁石が消磁されるため、復帰ばねの力で可動接点が元の位置に戻り、開路の状態になります。ブレーク接点の電磁リレーの場合も、電磁石部の構造は共通で接点機構部の固定接点の位置が異なります。可動接点は復帰ばねの力で固定接点に押し付けられているため、コイルが消磁されている復帰状態では閉路の状態になっています。

コイルに電流を流して動作状態にすると、可動接点が固定接点から離れるため開路の状態になります。切替接点の電磁リレーの場合は、接点機構部にメーク接点用の固定接点とブレーク接点用の固定接点があります。コイルが消磁されている復帰状態では、可動接点がブレーク接点用の固定接点に押し付けられていて、メーク接点用の固定接点とは離れているため、メーク接点が開路、ブレーク接点が閉路の状態になっています。コイルを励磁すると、可動接点が移動し、メーク接点が閉路、ブレーク接点が開路の状態になります。

⑧電磁リレーの基本回路

電磁リレーの場合も、回路がシンプルであるほどどのように作用するかわかりやすいです。ここでは、電源に電池、負荷にはシーケンス制御で使われる表示灯(電球)命令用装置には手動操作自動復帰形接点を備えたメーク接点の押しボタンスイッチを使用します。尚、電磁リレーは電磁石として機能するコイルと、電磁石によって操作される接点で構成されているので、図記号でもコイルの図記号と接点の図記号を組み合わせたものが使われます。コイルの図記号は長方形の箱型と定められています。  

電磁リレーの基本回路の構成

電磁リレーの回路は、電磁リレーのコイルを制御する回路と電磁リレーの接点で負荷を  制御する回路の2つの回路で構成されています。この場合、それぞれの回路には必ず電源と負荷が含まれています。電磁リレーを中心に考えれば、コイルを制御する回路が入力回路であり、負荷を制御する回路が出力回路となります。

電磁リレーのメーク接点回路

電池を電源にして、命令用装置にメーク接点の押しボタンスイッチを用いて、メーク接点の電磁リレーを介して表示灯を点灯/消灯させるメーク接点回路は押しボタンスイッチを押していない状態ではすいっちの接点が開路しているので電磁リレーのコイルには電流が流れず、電磁リレーは復帰状態にあります。

復帰状態ではコイルが励磁されていないため、可動接点は動かず電磁リレーのメーク接点が開路しているので、表示灯にも電流が流れることはないため消灯しています。押しボタンスイッチを押すと、スイッチのメーク接点が閉路するので、電磁リレーのコイルに電流が流れるようになり、電磁リレーが動作状態になります。コイルが励磁されることで、可動接点が移動し、電磁リレーのメーク接点が閉路し、表示灯に電流が流れて点灯します。ボタンを押している間は表示灯の点灯状態が保たれます。ボタンを戻すと、スイッチの接点が開路して、電磁石のコイルに電流が流れなくなり、消磁されます。これにより可動接点が元の位置に戻り、電磁リレーのメーク接点が閉路するため、表示灯に電流が流れなくなり消灯します。

電磁リレーのブレーク接点

電池を電源にして、命令用装置にメーク接点の押しボタンスイッチを用いて、ブレーク接点の電磁リレーを介して表示灯を点灯/消灯させるブレーク接点回路は押しボタンスイッチを押していない状態では、スイッチの接点が開路しているので電磁リレーのコイルには電流が流れず、電磁リレーの復帰状態にあります。

復帰状態ではコイルが励磁されていないため、可動接点は動かず電磁リレーはブレーク接点であるため復帰状態では閉路しています。押しボタンスイッチを押すと、スイッチのメーク接点が閉路するので、電磁リレーが動作状態になります。コイルが励磁されることで、可動接点が移動してブレーク接点が閉路し、表示灯に電流が流れなくなり消灯します。ボタンを押している間は表示灯の点灯状態が保たれます。ボタンを戻すと、スイッチの接点が開路して、電磁石のコイルに電流が流れなくなり、消磁されます。これにより可動接点が元の位置に戻り、電磁リレーのブレーク接点が閉路するため、表示灯に電流が流れるようになり点灯します。

電磁リレーの切換接点回路

電池を電源にして、命令用装置にメーク接点の押しボタンスイッチを用いて、切換接点の電磁リレーを介して表示灯2個の表示灯をを点灯/消灯させる切換接点回路  は、押しボタンスイッチを押していない状態では、電磁リレーは復帰状態になります。開路しているメーク接点につながれた赤の表示灯は消灯し、閉路しているブレーク接点につながれた緑の表示灯は点灯します。

押しボタンスイッチを押すと、電磁リレーが動作状態になります。メーク接点は閉路するので赤の表示灯が点灯し、ブレーク接点は開路するので緑の表示灯が消灯します。電流が流れる回路が、緑の表示灯の回路から赤の表示灯の回路にかわります。ボタンから指を離せば電磁リレーは復帰状態になり、メーク接点が開路、ブレーク接点が閉路します。これにより、赤の表示灯が消灯し緑の表示灯が点灯します。

⑨電磁リレーの役割

シーケンス制御は接点が組み合わされることで自動制御が実現されています。電磁リレーの基本回路の場合、入力回路も出力回路も接点は1つしかありません。入力回路の接点は、押しボタンスイッチの接点、出力回路の接点は電磁リレーの接点です。切換接点のあ場合は、接点が2つあるように見えますが、出力回路が2つあるのでそれぞれの出力回路の接点は1つだといえます。

こうした接点が1つの回路では単純な制御しか行うことができませんが、それぞれの回路に命令用装置や制御用装置、検出用装置の複数の接点を組み合わせることで、複雑な自動制御が可能になります。
接点の中でもシーケンス制御で重要な役割を果たすのが電磁リレーの接点です。電磁リレーは信号の伝達や信号の反転を行うことができますが、他にも信号の交換や信号の分岐を行うことができます。

信号の伝達

電磁リレーは長距離の有線通信を粉うために発明されました。有線通信に使う電線は長くなればなるほど抵抗が大きくなるため、信号を伝えられる距離には限界が乗じます。電線を太くしたり、電圧を高めたりすればげんか限界を高められますが実用面や安全面で問題が生じます。
実用的で安全に使用できる距離ごとに電磁リレーを介して何段階も信号の伝達を行えば、有線通信できる距離を限界なく伸ばしていくことができます。シーケンス制御において、何段階もの信号の伝達を行うことで制御の工程を増やしていくことができ、複数の機器を制御することも可能になります。こうした場合、ある電磁リレーの出力回路が次の工程の電磁リレーの入力回路になっていきます。電磁リレーは日本語で電磁継電器といいます。電気をつないでいく装置であるためこのように呼ばれているのです。

信号の変換

何段階もの信号の伝達は、電磁リレーのコイルと接点が電気的に独立しているから可能になります。こうした関係を電気的に絶縁されているといいます。この絶縁という関係があるため、電磁リレーで信号の交換を行うことが可能になります。入力回路に直流電源を使用して、出力回路に交流電源を使用しても問題なく信号の伝達が行えます。これは直流信号を交流信号に変換していることになります。また高電圧が流れるスイッチを人間が操作することは安全面で好まし状態とは言えません。しかし、電磁リレーを介することで出力回路が高電圧でも入力回路を低電圧にすることができ、安全に操作できるようになります。
こうした場合は信号の交換ではなく、信号の電圧が高まっているので、信号の増幅ということもあります。
 

信号の反転

電磁リレーのブレーク接点はON信号を受けてOFF信号を発したり、OFF信号を 受けてON信号を発したりします。こうした信号の反転を利用すれば、ある機器を動作させるためのON信号を使って、別の機器の動作を終了させるためのOFF信号を作り出すことが可能となります。

信号の分岐

スイッチには複数の接点を備えているものもありますが、電磁リレーの場合も複数の   極を備えているものが一般的で、1つの入力信号で複数の機器を制御することができます。こうした電磁リレーの作用を信号の分岐や信号の増幅といいます。