高圧開閉器の開閉性能

電路を開閉する開閉器具は、その機能や性能より断路器、負荷開閉器、遮断器及び電磁接触器に分類することができます。

短絡電流

電圧位相と回路の力率により定まり、ある大きさの直流電流が重畳された電流となります。この直流分は短時間で減衰するため、3あるいは5サイクル遮断の高圧遮断器で遮断することはありません。
ただし、電路の機械的強度の検討が必要な場合は直流分を考慮した非対称短絡電流実効値を用います。低圧回路に使用する配線用遮断器は、1/2サイクル遮断のため直流分を踏まえた短絡電流での検討が必要となります。v

限流ヒューズ

限流ヒューズは、小型で遮断電流が大きいため高圧受電設備全体を小型かつ経済的に構成できることから幅広く使用されています。
その原理は高いアーク抵抗を発生し、短絡電流を強制的に抑制して遮断する方式で密閉形絶縁筒内にヒューズエレメントとけい砂など粒状消弧剤を充填した構造となっています。

電磁接触器の操作方式

常時励磁とラッチ式があります。
常時励磁式→電磁接触器の投入コイルが励磁されている間だけ投入状態を維持し、投入コイルの励磁が解けると開路状態になります。
主に電動機回路など比較的多頻度の開閉に用います。ラッチ式→電磁接触器の投入コイルを励磁して投入した後、機械的にその状態を保持します。開路は引外しコイルを励磁し機械的保持機構を外すことで開路とします。主に制御電源の状態にかかわらず停止できない負荷などに用います。

タップ電圧

変圧器の一次側に入力電圧に応じて使用することのできるタップが設けられています。これをタップ電圧といい、全容量のタップ電圧と低減容量タップ電圧があります。
全容量タップ電圧は、変圧器の定格容量で連続運転可能で低減容量タップ電圧は変圧器の使用可能な容量が減少します。タップ電圧は、「F6750/R6600/F6450/F6300/6150V」のように記号を付けて表示しその記号は定格容量タップ電圧が「R」、全容量タップ電圧が「F」で低減容量タップ電圧には記号を付けません。

進相コンデンサ・リアクトルの容量表示

進相コンデンサ・リアクトルの容量表示はJISで定義されています。定格容量→定格電圧および定格周波数における進相コンデンサの設計無効電力。定格設備容量→進相コンデンサと直列リアクトルを組み合わせた設備の定格電圧、および定格周波数における設計無効電力。
公称設備容量→直列リアクトルによる実行無効電力の増大を考慮しないで、慣行的に使用されていた設備容量。

避雷器の接地

電技解釈でA種接地を施し、接地抵抗値は10Ω以下とするよう規定しています。避雷器が動作した時、機器に加わる電圧は避雷器の制限電圧+電圧降下分(接地抵抗値×放電電流)であるから、接地抵抗の小さい方が避雷器の有効保護範囲を広げることになります。

銘板

機器は見やすい適切なところにその名称・定格・製造業者名などを明示した銘板の取り付けを規定されています。
表示内容はそれぞれの規格で定められ、変流器はJISで「名称」「製造業者名またはその略号」「製造番号」「形名」「角度階級」「定格一次・二次電流」などとされています。
 

過電流継電器の保護協調

過電流継電器による保護協調(上位と下位の継電器間)に必要とされる動作時間差は次式で表せます。
 R1=R2+B2+O1+α
 R1:上位側の継電器の動作時間
 R2:下位側の継電器の動作時間
 B2:下位側の遮断器の全遮断時間
 O1:上位側の継電器の慣性動作時間
 α: 余裕時間(継電器のばらつきなどを考慮した時間)

非常用発電設備の分類

高圧受電設備などに設備される非常用発電設備は、防災用と保安用に区分されてます。非常用(保安用)→商用電源が停電した時、重要負荷に必要最低限の電力を確保します。
非常用(防災用)→商用電源が停電した時、消防法や建築基準法により設置される消防用設備などの電力を確保します。

SI単位

単位は国際化に伴いMKS単位系よりSI単位系に変更され、JISZ8000として制定されています。SI単位は基本単位と組立単位で構成されています。